11/8 芦屋(二日目) 1Rだけ

住信SBIネット銀行賞 

3世代バトル

 

1R サンライズV戦

まずスタ展で動きがあり 136425の順となった 唯一のA級レーサーで勝率もダントツの1高倉から 121期の5高木圭大を除きまんべんなく売れる 1-3-246の3点が10倍未満だった

 

世代的には 5000番台の5高木圭太以外にも 20代選手があとふたりいた 1高倉と2蒲原である 4宮内と6谷口が50代のベテランである

 

進入は 展示と同じ順で 136/425 スローの三艇が好スタート こうなれば1高倉の逃げで他を寄せ付けない ほかのスロー進入の3吉本と6谷口が流れ気味になり 5コースから黒いカポック 2蒲原のまくり差しが入った 3着は3吉本が守り通し 終わってみれば1-2-3

 

1-2-3 1060円

11/7 芦屋(初日) 1Rと2Rだけ

住信SBIネット銀行賞 

3世代バトル

 

1R サンライズV戦

唯一のA1級で1号艇の滝沢が当然のごとく1番人気 スタ展枠なり 滝沢の2着としては2永田・3樋口・5谷が人気を集め 勝率が低くキャリアが浅い4中村と 勝率は2番目に高いが枠が遠い6大場は 人気を落としていた

 

なおこのメンバーで最年長は1滝沢 最年少は2永田 しかし4900番台の4中村が なぜか永田より1歳年上なのである

 

進入は枠なり3:3 カドの4中村スタート劣勢 それを見たか5谷が5コースまくりを敢行するが 1滝沢が受け止める 差す2永田 1マークで3樋口が大きく振り込む

2マーク 2永田を行かせておいて5谷が俊敏に差す 6大場が永田との3着争いに食い込んでくる

そして2周1マーク 2永田が思い切って握り 6大場を抑えようとするが 流れてしまい バックで艇間が3艇身近くに広がる 2周2マークのターンで決定的に差は広がり 6大場が3着

 

 

1-5-6 1080円

 

 

2R サンライズW戦

インのA2級レーサー渡邉と4号艇のA1級レーサー杉山で人気は二分 ただし若干ながら1渡邉のほうが頭では売れていた 1-4-235の3点が 3連単で10倍未満だった 

 

世代的には 登録番号4966の6田川大貴の若さが目につく まだ20歳だ いっぽう3北川敏弘は56歳のベテランレーサー 北川と田川が親子でもおかしくない なお北川ははやくも大整備を施していた

 

ここも枠なり3:3 1渡邉と3北川が好スタートも その間の2吉本が凹む 渡邉の壁がない しかし伸び返す吉本 1マークで 握った北川も スリット後寄せてくる北川をブロックした吉本も流れ気味になり そのスキに5田野邉のまくり差しが入り込んでくる その間に渡邉がアッサリ逃走体制を築いていた 

2マーク 4杉山の切り返しにより5田野邉に行き場がなく 杉山と3北川に田野邉は遅れをとり2番手から4番手に後退する 田野邉は内にもぐり込むが 2周1マークで杉山に包んで交わされ 北川にも懐を差され 大きく遅れをとり 結局1-4-3

 

1-4-3 700円

ぼくの知らない名馬伝「サクラバクシンオー」~マイルへの憧憬~

重賞の クリスタルカップを勝ったあとで オープン特別の菖蒲ステークス 府中の千四に参戦して 勝てた 1200メートル以外のレースでも 勝つことができたのだ

さぁ ダービーなど眼中にない かといってNHKマイルカップなんて この時代にはないし バクシンオーの目標は NZT4歳S 当時は 府中の1600メートルで施行されていた 

NZT4歳は 1988年にオグリキャップが出走して大楽勝したように なんらかの事情で クラシック路線に乗ることのできない馬にとって しばしば G2ではあったけれども そうまさに のちのNHKマイルカップのように 「春の一大レース」として とらえられていた バクシンオーの2年後の1994年 マル外牝馬ヒシアマゾンが参戦して 勝っている――そういうレースだった

 

ただ バクシンオーには この馬には 1600メートルですら 「長すぎた」

1番人気は稀代の過剰人気馬セクレタリアト産駒の外国産馬ヒシマサルで 単勝支持率50%近く 2番人気が菖蒲ステークスでサクラバクシンオーに負けているはずのエーピージェット単勝オッズ3.7倍 バクシンオーは 前走でエーピージェットに勝っているのに 7.4倍の3番人気という評価に甘んじる もう当時のファンも いろいろと察していたのかもしれない

そして 案の定 バクシンオーはケチのつけようのない大敗 勝ったのは ヒシマサル というのは嘘で 4番人気のシンコウラブリイだった シンコウラブリイも もちろん現役時代は知らないが マイル戦がベストのG1馬という認識 府中マイルというこの舞台で ダントツ人気のヒシマサルを負かし バクシンオーを相手にしなかったのも うなずける

 

夏を休んで またマイルを使う 長めの距離に固執しているようにも思える シンコウラブリイの調教師がかつて言っていたとされる 「すべての馬は本質的にマイラー」という出所不明の「思想表明」じゃないけど やはり1992年 高松宮杯はまだ2000メートルのG2時代 スプリンターズステークスを勝つだけでは物足りないし 1984年のグレード制導入と同時に 安田記念がG1化 『マイルチャンピオンシップ』なる新設競走がいきなりG1としてお目見えしたり マイルのG2以上のレースを勝っておきたかったのも 時の宿命がさせたことなのだろう

で 京杯オータムハンデ 中山芝1600のハンデ戦という条件は いまと変わらない ハンデ戦G3ゆえか 1番人気のハギノスイセイでも3.6倍と 割れていた 岡部騎乗のビーバップが5.0倍で2番人気 バクシンオーは斤量54キロで6.9倍の3番人気

さきほど 「もう当時のファンも いろいろと(適性を)察していたのかもしれない」から NZT4歳でエーピージェットより人気しなかったのかな? と書いたけれども 古馬に混じったこの京王杯AHでも ファンの評価はそんなに変化していない 前走・NZT4歳で 3番人気7着だった馬が 初の古馬重賞で また3番人気になる

そしてバクシンオーは健闘した 伏兵トシグリーンと 1番人気・ハギノスイセイには先着されたものの 3着 しかも勝ったトシグリーンとは 着差が0.2秒しかなかった

マイル以上の距離での限界が露出していたバクシンオーが この京王杯AHで ここまで人気していたのは 正直理由がわからないが マイルの重賞で好走した この事実が 境勝太郎小島太をポジティブにさせてしまったはずで 次のOP特別もマイル戦 府中の多摩川ステークス 勝つ手応えを調教師と騎手は感じていたはずだが 落とし穴が待っていた

 

 

ぼくの知らない名馬伝「サクラバクシンオー」 ~適性という詐術・ブルジョワ気質・距離短縮の美学~

 

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もし サクラバクシンオーの距離適性について 「とくに1400以下では【無敵】だった」とほざいてるやつがいたとしたら そいつは当時の中央競馬をリアルタイムで観ていないか そもそも「名馬を語る」という営みに不向きなのだ

 

サクラバクシンオーは ダートだった新馬戦勝ちを含め 1400メートル以下で12戦11勝 ただ一度負けたレースが問題で 旧4歳の下半期 キャピタルSを快勝して はじめてのぞんだ 1992年スプリンターズステークス この馬は3番人気に押されるも 6着に敗れているのだ

 

しかしまた 6着とは 気持ちの良い惨敗っぷりである サクラバクシンオーが 1200メートルのレースで負けたことがあって しかも6着 3着以内どころか 掲示板にも表示されなかった この92年スプリンターズステークスは ニシノフラワーヤマニンゼファーで決まった あとから見れば 強い馬のワンツーで 妥当な結論がくだされたような感じだ 強い馬ワンツーで1650円という 馬連配当は なんとも微妙な気がするが まぁ要するに 得意分野でも 初めてのG1挑戦 あのサクラバクシンオーでも 絶対といってもいい得意条件で 「格負け」する この事実 前走のキャピタルSは OP特別 競馬は「格」「クラス」がすべてだとは 言えない だけれどもしかし 相手強化で 92年スプリンターズSのバクシンオーは 圧巻の負けっぷりである

 

 

さて サクラバクシンオーについて 個人的に言いたいことは あらかた書き終わってしまった が この馬は 種牡馬としても息が長く 成功をおさめた この記事では 小島太が最後の愛のムチをふるうまでしか 書ききれないように思う

 

サクラバクシンオーは 1989年4月に 早来の社台ファームで生まれた じつはれっきとした社台系の馬で しかも早来社台ファームということは これは今で言うノーザンファームだと思う 馬主・冠号と生産牧場にまどわされてはいけない

 

そうはいっても 父はサクラユタカオー 母もサクラハゴロモ ということで ちゃんとサクラ一族 とはいっても 母母クリアアンバーは アメリカ産の輸入牝馬 母父もノーザンテーストというところに 社台の痕跡と いってみればブルジョワ色が 残る

サクラユタカオーについて軽く触れておくと この種牡馬テスコボーイ産駒で 現役時代は 86年の天皇賞・秋を勝った 走ったレースが少ないので 競走馬としては 「印象」という意味では ワンパンチ欠ける馬だったかもしれない 2000メートル前後に良積が多く たいがいは中距離馬として振り返られる馬で しかしその中距離馬ユタカオーから ロードカナロアが出るまでJRA史上最強短距離馬と言われていた バクシンオーが輩出されるのである 血統の取り扱いはときに危険をはらむ

 

境勝太郎 新馬はダートでおろした とはいっても中山ダート1200メートル ところでダート短距離の新馬って 今のJRAではあまり注目されてないような気がする どうしても 今ごろであれば 東京・京都・阪神の 芝のマイル以上の 良血馬が出てくる新馬戦に みんな ぼくも含めて 目が行ってしまうのだが かつて どのあたりまでだろうか 20世紀末期までは 最強クラスの競走馬がダートでデビューしたり ダート路線で下積み時代を過ごした そんな例が目立った ような印象が ある

 

そしていきなり次走のマイル戦(黒竹賞)で負ける といっても2着だが そして距離短縮した次走の1200m戦であっさり勝つ 3月の桜草特別だ そして距離を3ハロンも延長したスプリングステークスで 穴人気だったのに ムキムキマンミホノブルボンに大差で負ける(12着) それでクリスタルカップに登録して 俺の庭だ3ハロン距離短縮だ1200だ~ と 重賞初勝利を飾るのである

ここまでデビューしてから5戦 中山でしか走っていない

 

 

 

 

ぼくの知らない名馬伝 前置き

タニノギムレットから ワグネリアンまで 17年分しか 東京優駿を観てこなかった 若僧でやんす だから むしろ じぶんが リアルタイムで体験しなかった競走馬のほうが 語りやすかったりする

 

 

ツインターボは断じて『名』馬とは認められない!」 

 

たとえば こう 強硬に主張する 長いファンのかた けっこう居られることかと思うが 勘弁していただきたい

この企画では ツインターボも 「名」馬という枠内に 入るという設定です なぜなら? 論理的に 書くのは 得意じゃないな ここで 出てくる出てくる常套句

 

『G1馬必ずしも名馬にあらず』(キリッ)

 

だって ぜったい タカラスチール(86年マイルCS勝ち馬)より ツインターボのほうが インパクト強いじゃん ツインターボだって 重賞勝ってるんだぞ オールカマー 強い相手に 圧勝してるんだぞ(あのときはGⅢだけどさ) まあG1では逆噴射の連続だけどさ確かに 

べつにタカラスチールdisってるわけじゃないです でも なんかさ こう タカラスチールって タカラスチールだから タカラスチールってところあるよね わからない? ごめん ぜんぜんわからないよね

 

個人的にツインターボは 競馬を知り始めたころ ものすごく鮮烈な印象を とあるレースで ぼくに与えたから(もう答えを言っちゃってるもんだ)

 

だから タカラスチールとか ハッピープログレス(84年安田記念勝ち)あたりは 佐藤ワ◯ル氏みたいな方に ぞんぶんに語ってもらうとして 別に各方面にケンカ売ってるわけじゃないけど(でも佐藤ワ◯ル氏は南関の隠れた名馬語るほうに行っちゃうかも おれも語るか 大井のサンドグラスとか)

 

 

次回予告 サクラバクシンオー

9/22 阪神1R

阪神1R 2歳未勝利 ダ1800

 

前走同じコースの未勝利で3着のグレートバニヤンが1番人気 いかにもダート血統の初ダート馬マイサンシャインが2番人気で これまたダ替わりのヒッチコックが少し離れた3番人気 馬連はグレートバニヤン中心に売れており1=8(グレートバニヤン=マイサンシャイン)の最終オッズは2.8倍だった

 

しかし勝ったのは5番人気のメイショウソテツ しかも2着は単勝50倍台のタイセイスキャットで 馬連でも2万馬券 (なお3着にかろうじてグレートバニヤン

 

ダ替わりワンツーでも 競輪の『別線』みたいな決着 波乱だ

 

 

好スタートからグレートバニヤンが逃げ マイサンシャインが2番手でマークし メイショウソテツは内のコルテと3番手で並んでいた

1馬身うしろの5番手にヒッチコックで 6番手に単騎「ぽつねん」とカシノアペックス この時点でタイセイスキャットは後方集団の一角にすぎない

 

4コーナー グレートバニヤン・マイサンシャイン・メイショウソテツがほぼ並んでいる ヒッチコックが4番手に上がったが小崎綾也の手がガシガシ動いている 

直線の入り口付近では タイセイスキャットが 先団3頭の後方の第2集団にいつの間にか取り付いている

マイサンシャインが先行集団からあえなく脱落する 血統ですべてが決まるわけではなかったのだ 粘るグレートバニヤン メイショウソテツと我慢比べになる じわじわ追ってきたタイセイスキャットが残り200付近で3番手に浮上する どういうロングスパートだというのか

グレートバニヤン=メイショウソテツのワンツー濃厚かと思いきや グレートバニヤンがしまいで甘くなる 粘れずタイセイスキャットに交わされ 2着にも残れなかった 前走も3着なのだが いずれにせよ メイショウソテツ グレートバニヤン そして突っ込んできたタイセイスキャット 3頭のうちどの馬が1着になるか 最後の最後までわからなかった 個人的にはグレートバニヤンの詰めの甘さが印象に残った もしかしたら勝ちきれないタイプかもしれない

 

 

ボートレースメモリアル2018 遡行

 ボートファンのひとならご存知のとおり 丸亀で行われたボートレースメモリアル 旧・モーターボート記念は 毒島誠の優勝で すでに幕を閉じた

 毒島誠 先月の若松・オーシャンカップに続く ナイターSG連勝である オーシャンカップでは 決まり手が 2コースまくりだったが 今回は完璧なイン逃げ

 去年の 初ナイター開催だった 下関チャレンジカップの優勝者も毒島であり そういえば 毒島が初めて勝ったSGは 5年前の 「丸亀」「ナイター開催」での 『モーターボート記念』だったね という話の運びに当然なってくるし ぼくは その2013年『モーターボート記念』の優勝戦で どんなことが起こったか 即座に毒島のSG初優勝と結び付けられるぐらいには ボートを観ているつもりである

 篠崎元志がフライングしたんですね

 

 ただ その 5年前の『モーターボート記念』優勝戦を リアルタイムで観ていないという 唐突なパラドックスーーいや 実のところ 優勝戦で篠崎元志がフライングしたという情報は 目に入っていた それに 当時のオフィシャルサイトのSG特別ページで 『モーターボート記念』の趣旨を理解し 出場選手全員の情報を調べるぐらいには ボートに関心はあった

 

「あなたがボートを観始めたのはいつですか?」と訊かれたら 「池田(浩二)の2度目の賞金王」と 答える『準備』は できている 2013年『賞金王決定戦』 若かったから 出目まで覚えている 1-2-3 2連単も3連単も1番人気だったと思う

 で いろいろ思うところあって 平日に地方競馬以外の公営競技にのめり込んでいくようになり その証拠として ぼくが思い出せるのは 翌年のボートレースクラシック(総理大臣杯) 尼崎開催だったが これが松井繁が現時点で最後に優勝したSGだったはずだ そのボートレースクラシック(総理大臣杯)の ネット中継を 余すところなくーーというのは言い過ぎだが 入り浸るように観ていた 準優勝戦で 白井英治イン逃げできていたら 白井が優勝していた可能性が高かったと思う でも 現実では 白井のインが決壊し 白井の優勝戦進出もオジャンになったのだった

 

 その年(2014年)のボートレースメモリアル(モーターボート記念)で 優勝戦 2コースからタッチスタートで 同県の谷村一哉をまくり 白井英治がSG初優勝 これが「歴史的瞬間」だったということは 2000年代前半から白井の『競艇』を観てきた ぼくよりもずっとずっと『競艇』を知っている 長いファンならば ぼくよりも深い認識で 同意を示してくれるだろう と思う

 

 さて 時系列を戻して 松井繁が優勝したボートレースクラシックの次のSGは オールスター(『笹川賞』) ボートを知る前から 『笹川賞』がどんな性質を持つレースだったかということは 知っていても 『笹川』が『ささかわ』と読むことは 知らなかった それでも 『ボートレースオールスター』という公式名称は 公営競技ファンとして しっくりこない

 さあ ぼくは 身寄りがないにもかかわらず マンションの部屋に スカパー! プレミアムを 導入して 速攻で日本レジャーチャンネル(JLC)に加入し 朝から晩まで なかば『作業用BGM』のように流し続けていた 船酔いするレベルで ボートレース中毒になっていた

 それで JLCを導入して 初めて観たSGが 福岡のオールスター(『笹川賞』)だった そのオールスターの中継を どこにも行くあてのなかったぼくは 引きこもりになって 朝から晩まで観ていたのだ

8/25 小倉のメイクデビュー(おまけ付き)

小倉5R 芝2000m (12:05発走

 

ノーザンファーム生産の 吉田勝己の持ち馬で 全兄に京都2歳S勝ち馬のベルラップがいる カセドラルベル に着目しても面白くないので ぼくは 7枠8番のメイショウミチノクという馬を取り上げたい

 

ダンカーク ひっそりと2018年度の新種牡馬なのだが 勝ち上がった馬いるのかよ? とか 失礼なことを思っていたら 未勝利で勝ち上がった馬が2頭いた でも あくまで未勝利勝ちであって 新馬勝ちはいまだ出来ていないダンカーク

ただ 個人的注目馬メイショウミチノクの馬柱の 「父:ダンカーク」には 何も期待していない 「それも酷い話だ」と 自分で自分を責めたりしている

 

メイショウミチノクの馬柱(JRA-VAN)で 最も気になり 僕がメイショウミチノクを取り上げる動機になった記述 それは「代表的兄弟馬 ナガラフラワー 4勝」という記述だ

ガラフラワー 記憶に新しい 今週 北九州記念で走ったばかりではないか 北九州記念はダメだったが CBC賞で9番人気2着 前々走 人気薄で賞金を加算しているのも 新鮮な記憶 ただ 北九州記念CBC賞も 同じ馬に負けたが

CBC賞で 「短距離の差し馬」というイメージが濃厚になった ナガラフラワーだが 3歳時に 2200mのすみれステークスと2000mのフローラステークスを闘っている しかしながら 「短距離の差し馬」というイメージが定着して 3歳時に中距離レースに挑戦していること なかなか気づかれにくい点だと思うし 実際僕もいま知ったばかりだ

 

肝心なのは 明日メイショウミチノクが出る新馬の条件が 「芝 2000m」であること 短距離馬というイメージが強いナガラフラワーの半弟が 2000mの芝でデビューする

だがしかし! メイショウミチノクを芝2000mでデビューさせるのは 決して理にかなわないことではない なぜなら 半姉ナガラフラワーは阪神の芝1800mの新馬でデビューし しかも勝利をおさめているからだ だから 「ナガラフラワーの下」だからといって 過小評価してはいけないのではないか ただし ガラフラワーの父はダンスインザダークだった ダンカークの中距離適性は わからない

 

 

ここから余談(おまけ)

それにしても 初期は中長距離の大きいところを目標にレース選択されていた馬が 「マイル」や「スプリント」に『転向』したあとで 大レースで好走することは よくあること というか もはや日常茶飯事だと 僕は思っている ナガラフラワーにとってのCBC賞が「大レース」であるかどうかは釈然としないが とにもかくにも 『転向マイラー』『転向スプリンター』は 何頭も思い浮かぶ 具体例を出すのが面倒くさいぐらいに 存在している『転向マイラー』『転向スプリンター』 なんだかこれ 『転向左翼』みたいな呼び方で いかがわしいが 僕がたったいま思いついた呼称で 正直 『転向左翼』『転向文学者(←こんな呼び方あったっけ? 忘れた)』のような言葉遣いを 意識しなかったといえば 嘘になる 

いま『転向文学者』なんて呼び方あったっけ? と書いてしまったばっかりだが 『転向文学』という概念は たしかにある いや ないとおかしい だれも日本文学史が書けなくなる 僕がまっさきに思い浮かべた『転向文学』現象を代表する文士は 高見順 たとえば このブログで登場する頻度の高いアドマイヤマックスくん 彼は菊花賞2番人気という事実を残しているが 古馬になって 安田記念やらスプリンターズSやらで好走 2005年 ついには 高松宮記念を勝ってしまった アドマイヤマックスくんは『転向スプリンター』だったのか アドマイヤマックスくんは競馬界の高見順だったのか? 脱線がすぎるぞ ばると

ナイスネイチャはトウカイテイオーと同じぐらい稼いでいた

30歳になった

 

1988年に産まれた競走馬 日本では トウカイテイオーに代表される世代となる

またもやJBISサーチさんにアクセスして 「1988年産まれ」「中央所属」「平地グレードレース勝ち」でサーチしてみた

そして 総賞金順にソートすると 驚いたことに ナイスネイチャが トウカイテイオーをおびやかす勢いで賞金を稼いでいた 6億円ホースは トウカイテイオーナイスネイチャの二頭だけで トウカイテイオーナイスネイチャの総賞金は約200万円しか違わなかった

 

それでも 賞金王争いで勝ちきれない ナイスネイチャらしい悲哀だ

 

その次に稼いだのがヤマニンゼファーで ヤマニンゼファーに関してはあまり説明はいらないだろう 4位がフジヤマケンザン 

競走馬として 5億円以上稼いだのは トウカイテイオーナイスネイチャヤマニンゼファーフジヤマケンザンの四頭しかいない 5位のスカーレットブーケが3億1千万しか稼いでいないので 今挙げた四頭が 突き抜けて実績を積み重ねていたことになる

 

フジヤマケンザンは ナイスネイチャ同様 G1を勝っていないが レオダーバン菊花賞では3着(なおネイチャは4着) ただ本領を発揮するのは古馬になってから しかも旧7歳以降が全盛期で 「香港国際カップ」優勝の殊勲は 旧8歳時のときのもの

もちろん1995年だから トウカイテイオーヤマニンゼファーはとっくに引退していて ナイスネイチャもさすがに……と思っていたら なんと現役を続行していて 96年まで走り倒していた 95年の京都記念ワコーチカコの2着に入ってたりする

フジヤマケンザンも96年も走り続けていて ラストランは マヤノトップガン1強の宝塚記念 5着で掲示板に乗ることができた 前走の金鯱賞では 8番人気の低評価に反発し1着 このとき旧9歳馬で 当時の文脈では 現役期間が長すぎて 「オジン」みたいな扱いに最早なっていた そんな気がしてくる

旧9歳時現役なのは ナイスネイチャも同じで フジヤマケンザンとは比べられないぐらい 衰えていて それでも96年11月のアルゼンチン共和国杯まで 現役で走り倒していた しかしながら そのアルゼンチン共和国杯の勝ち馬は エルウェーウィンであって 92年朝日杯の勝ち馬なのでオワコン扱いされていたのか 14番人気だったものの あまりの低評価に激怒したのか 劇的な復活勝利であった なんと92年朝日杯以来の勝ち鞍 その92年朝日杯では あのビワハヤヒデを倒している テイエムオペラオーとは違う意味で エルウェーウィンは92年朝日杯で「ハナ差圧勝」だった

8/19 新馬(後編)

8/19 新潟5R プロスペリティ

割れた人気 馬連の3桁配当は オレンジオレンジ=プロスペリティの1点のみ

1番人気のオレンジオレンジが4着にやぶれ プロスペリティが勝った

 

ブラックタイドも好調だ

 

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この日札幌の新馬を勝ったカウディーリョ同様 馬主はキャロットファーム

母のプロミネントという馬 どういう馬かと思った

 

プロミネントの母のプロモーションは有名だろう 1997年のクイーンS(馬齢限定戦時代)を勝ち G1でも善戦した馬だ

その娘 プロミネントは タイキシャトル産駒で キャロットでなく サンデーレーシングの持ち馬だったようだ 4戦0勝 3歳の5月の未勝利でおろした そのレースは6番人気2着で けっきょくこれがキャリアハイだった

 

8/19 新潟6R ダノンジャスティ

持ち込み馬ダノンジャスティスが抜けた人気 木村哲也厩舎でサンデーレーシングノーザンファーム産のエスプランデルと 外国産馬のボストンテソーロが対抗格だった

 

エスプランデルが好位 ダノンジャスティスがエスプランデルをマークし ボストンテソーロがダノンジャスティスをマークする道中だった

 

ダノンジャスティスは中位の外目をまわっていたが 直線で抜け出す脚の力強いこと力強いこと 「脚が速い」というより「脚が強い」という不自然な形容のほうが 妥当に見えた

 

2着のエスプランデルとは力の違いがあった感じだ

 

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関西馬に搾取される新潟競馬 それはそうとして ダノンジャスティスの父「キングマン Kingman」という種牡馬 おととい初めて名前をみた キングマンという名前でまぎらわしいが グリーンデザート系だ 

 

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グリーンデザートの父はDanzigである きょうも netkeibaの『血統検索』を使った 父の父の父の父 つまり血統表の4列目のいちばん上の欄に 「danzig」 と入力して賞金順にソートしてみた

ひいおじいちゃんのお父さんをどう呼ぶか いまだに知らないのだが 父父父父Danzig という なんとも居心地の悪い定義の競走馬を調べた だれか血統表の読み方をおしえてください? 父父父父Danzig の稼ぎ頭は この検索結果によれば なんとペルシアンナイト その次がモズカッチャンで 3位がディアドラ 何のことはない 去年の秋のハービンジャー馬場だった京都芝で行われたG1を勝った三頭だ 父父父父Danzigでがんばってるのは JRAではほとんどハービンジャー産駒で 総賞金で上位の馬のほとんどがハービンジャー産駒 そんななかディアドラとほとんど総賞金の差がなくがんばっているのが ヤングマンパワー この馬はスニッツェル産駒なのだ 先日の関屋記念でも ふたケタ人気で4着だった 偉い ヒデキも背中を押してくれる(『YMCA』) 去勢はするなよ

8/19 新馬(前編)

8/19 小倉5R ヴィクトリアピース

僅差の1番人気

僅差の2番人気だったディープインパクト産駒ミッキースピリットは凡走した

ヴィクトワールピサ、我が世の春だ

 

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我が世の春といっても 夏に吹くヴィクトワールピサ旋風ではあるが

 

しかしこのヴィクトリアピースという馬は血統がよかった

母が記憶に新しいツルマルワンピースで この馬は阪神JF5着馬

祖母はツルマルグラマー ファンタジーステークスで素質馬キタサンヒボタンの2着だった馬だ

 

ツルマルグラマー キタサンヒボタン この世代(2002年クラシック世代)から ぼくは競馬に興味を持ち出したが 肝心の阪神JFタムロチェリーという馬が勝ったことは 後付けの知識だった なぜならアローキャリー桜花賞もリアルタイムで観なかったからだ

スマイルトゥモローが勝ったオークスの競馬中継を録音したMDはよく聴いた なぜ録画ではないのかというと おやじがドリーム競馬を観るのをまだ許してくれなかったからだ BSSラジオの競馬中継のタイトルは そのころ『みんなの競馬』であった 日曜分の中継の制作局は MBSラジオだった いつもの東京や中山のメインレースの実況は ニッポン放送の実況が音源だったが G1競走に限り MBSラジオのアナウンサーが出張して実況しており 解説はいつも「競馬ブック」の吉岡哲哉さんだった

で スマイルトゥモローが勝ったオークスの実況は 大八木友之アナウンサー*1 関西地方ではMBSテレビの夕方のニュース番組『VOICE』で顔が知られていたらしい でもぼくには競馬実況アナウンサーとしての印象が強い 翌年のダービー つまりヴィクトワールピサのおやじのネオユニヴァースが勝った日本ダービーの実況も大八木アナだったはず まだぎりぎり20代ではなかっただろうか ラジオたんぱだったら有り得ない話だ

 

8/19 札幌5R カウディーリョ

単勝4.0倍 1番人気とはいっても 支持率に直すとわずか20%だ 1番人気になった決定打は モレイラが乗っていたからだ きっと

 

でも 母親があれだけ現役時代から活躍していた馬で 繁殖成績も 「シーザリオの下位互換だ」とか言うと キャロット会員に踏みつけられまくってしまうが とにかく繁殖成績も優秀である”名牝”の子供たるカウディーリョが 新馬単勝支持率20%とは なにがあったのだろう 

踏みつけられるの覚悟で言うが キャロット会員は単勝買うのが大好きなのに

 

それはともかく! ディアデラノビアの仔が また勝ち上がった

ディアデラノビアの仔は エルディアマンテ以外 全馬勝ち上がっているのだ

 

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仮に「シーザリオ世代」としておこう シーザリオラインクラフトデアリングハートエアメサイアディアデラノビアは ディープインパクトと同期 

もうその頃には おやじに競馬を観ることを許されていた

 

今は亡き角居厩舎ではシーザリオの僚馬 この立ち位置が ディアデラノビアという馬に 独自の陰影を与えた

 

シーザリオも評価が高かったが ディアデラノビアにしたって デビュー当時から騒がれていた こちらはシーザリオと違いSS直仔 2戦2勝で臨んだチューリップ賞 新馬の鞍上だった幸四郎エイシンテンダーに逃げ切られた 7着 せっかくアンカツが乗ってたのに ともかく エイシンテンダーにやられた辺りから 牝馬クラシック候補としてのディアデラノビアに 暗雲が漂い始める ちなみに ディアデラノビアオークス3着だったが そのオークス 4着のエイシンテンダーとの着差は0.1秒しか違わなかった 因縁

ヤケクソで参戦したフィリーズレビューでも権利が取れず 桜花賞を断念 フローラSに回る屈辱 そこではキングカメハメハの妹レースパイロットに立ち向かわれたが 勝ってオークスに勇躍参戦 しかし 僚馬のシーザリオにねじ伏せられ さっきも書いたとおり3着 ちなみに2着エアメサイアの鞍上は フローラSで自分にまたがっていたはずの武豊で ディアデラノビア自身の鞍上は オークスジョッキーのケント・デザーモ…… そして海を渡った角居とシーザリオと福永は アメリカンオークスで偉業達成の歓喜……

 

はたしてディアデラノビアの母胎に エピファネイアリオンディーズのような傑物が宿るやいなや それとも カウディーリョが? どうなる

*1:現在もMBSの社員だが「元」アナウンサーと書くのがほんとうは正しい

8/18 新馬

8/18 札幌5R エレナレジー

ピンクブロッサムが1倍台前半 対抗格として抜けて売れていたのがヘリオスだったが 人気両者は負け ピンクブロッサム4着 ヘリオスは2着

ヘリオス逃げ ピンクブロッサムがインの3番手で 「このまま決まってしまうのか」と思わせるような道中 しかし決まらなかった

人気両者を瞬発力勝負で上回ったのはエレナレジー

4番人気のノヴェリスト産駒だ

 

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札幌1500 道中は前を行く4頭を見やるような形だった

青い勝負服 ゴドルフィンではなく広尾レースである

夏の北海道シリーズで広尾レースというと ぼくはステラリードを思い出すのだが

 

400キロそこそこしかない小柄な牝馬 まだ種牡馬ノヴェリストの特徴がつかめない

 

ノヴェリストという馬は 日本だとゴールドシップディープブリランテと同世代で 11戦9勝という素晴らしい成績 ただ「ハレ」のドイツダービーでは2着敗北 つづくバーデン大賞は4着でいちばん不甲斐なかった

古馬になってサンクルー大賞キングジョージドイツ国外のビッグレースを連勝 地元5頭立てのバーデン大賞も優勝してさぁこれから! というところで 熱発してしまった

もし凱旋門賞に出走していたら トレヴオルフェーヴルキズナと対戦していたことになる

 

しかしモンズーン直仔の種牡馬が 日本の馬産で成功するのか? という疑念

この札幌5Rのように 瞬発力勝負で 逃げたオルフェーヴル産駒のヘリオスに勝っても 薄い膜のようなこの疑念は 依然として残り続けている

 

8/18 小倉5R アズマヘリテージ

いちおう1番人気に売れていたのはスカーヴァティ 単勝2~4番人気の複勝オッズはほぼ横並び 勝ったのは単勝3番人気のアズマヘリテージで 3連複は1番人気だったものの 17倍もついていた

 

小倉でアズマ冠名は 直近だとアズマシャトルを思い出すものの これは6ハロン

 

人気のスカーヴァティが外の2番手で王道の勝ち方を目指す所 2列目にいたアズマヘリテージに足元をすくわれた形になったレースだったが 新馬戦にしては前傾ラップだった

 

見方によってはスカーヴァティのほうが将来性はあるともいえる

 

それでも種牡馬トーセンジョーダン 中央競馬での記念すべき産駒初勝利だ

 

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トーセンジョーダン サンデーサイレンスの血が入っていないので エイシンフラッシュ同様 バラ色の種牡馬生活ーーそんな妄想をこの馬の現役時代ずっと抱いていたものだが エイシンフラッシュ同様 幻想殺しイマジンブレイカー)がやってきてしまった

ただ 種牡馬トーセンジョーダンがまだわからないのは エイシンフラッシュが比較対象としてふさわしいかどうかは別として エイシンフラッシュのほうは初年度産駒の「決算」で現実に打ちひしがれているのに対し トーセンジョーダンのほうは引退が遅く 初年度産駒がいま走り出したばかり 慌てるような時間にはなっていないところだ

 

社台SSにいるエイシンフラッシュと ブリーダーズSSにいるトーセンジョーダン 繋養先のごはんはエイシンフラッシュのほうが美味しそうだが 種牡馬としてのほんとうの幸福を味わえるのは 果たしてどちらか この2頭 サンデー系牝馬の受け皿

 

8/18 新潟5R ロジャーバローズ

単勝1番人気 ただしアドマイヤユラナス・ダイシンインディーと 主力3騎を形成していた アドマイヤユラナスは4着 ダイシンインディーは7着 人気の1角のみならず2角が崩れ ヒモ穴決着

 

それでも人気のディープインパクト産駒が新馬勝ちだ

 

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ただしロジャーバローズは社台グループ生産馬ではなかった 新ひだかの飛野牧場の馬だ このレース ノーザンファーム産と社台ファーム産の出走馬がそれぞれ3頭ずついたが ノーザンファーム勢はポイントオブオナー(2着) 社台ファーム勢はミケランジェロ(3着)が最高位で しかもどちらも人気薄だった

ポイントオブオナーに至っては トーセンホマレボシ産駒というおまけ付きだ

 

ロジャーバローズは セレクトセールで税抜き7800万円で競り落とされた

母リトルブックはDanzigの孫で ディープインパクトと母父父Danzigの組み合わせでどんな馬がいたか 思い出せないどころか脳味噌に入っていない

 

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netkeibaの「血統検索」という超便利な機能があって 父の空欄に「ディープインパクト」 母父父の空欄に「danzig」と入力しただけで 賞金順に活躍した馬がずらりと出てくる

しかも 先程 『ディープインパクトと母父父Danzigの組み合わせでどんな馬がいたか 思い出せない~』ようなことをほざいていたが 何のことはない ジェンティルドンナがそうなのだ いちばん肝心なディープ産駒が血統検索で一発で出てきたではないか おれはディープインパクト種牡馬成績のなにを見てきたんだろう ディープの種牡馬成績に安住して 「小系統別のノーザンダンサー牝馬ディープインパクトの組み合わせ代表例」といったふうな細かい点に眼がまったく行っていなかったのだ それはそうと ディープインパクトDanzigの孫娘を配合してジェンティルが出てくるのなら 尚更そういった配合には眼を見張らなければならないし 血統研究家はもうすでに「母父父:Danzig」という一点を おさえているのであろう なんだかんだいってもロジャーバローズは注目

ぼくが競馬ファンになった2002年の「春天3強」

前年の有馬記念で テイエムオペラオーメイショウドトウが引退した

 

その有馬記念を勝ったのはその年の菊花賞マンハッタンカフェで 同年のジャパンカップでもその年のダービー馬ジャングルポケットが優勝しており テイエムオペラオーから2001年クラシック世代へ玉座がまさに移らんとしている時 ぼくは競馬へ強い関心を持つようになった

 

中学二年生だったから 親の前で『ドリーム競馬』を観ることもためらわれて マンハッタンカフェが勝った春の天皇賞は 自分の部屋でラジオ中継を聴くだけだった

  

さて テイエムオペラオーメイショウドトウステイゴールドたちが抜けたあとの有力古馬について整理してみたいと思う

 

99年クラシック世代の生き残りであり 古馬の総元締めのようなポジションだったのがナリタトップロードだった

 

ただ 2002年春天でトップロードは3着 マンハッタンカフェジャングルポケットに先着されてしまった

 

マンハッタンカフェは 前年の菊花賞有馬記念を連勝した 遅れてきた2001年クラシック世代の大物である 

 

しかし 年明けの日経賞マンハッタンカフェはズッコケる たしか単勝1倍台前半で6着とかじゃなかったか?

 

マンハッタンカフェ敗れました!!』をひたすら連呼するラジオたんぱ小林雅巳アナウンサーの実況が後追いながら印象に残った

 

で マンハッタンカフェ春の天皇賞であっさり巻き返し優勝するのだが なにか釈然としないものが残った 菊花賞有馬記念春天も圧倒的な差をつけて勝ったわけではないし 凱旋門賞に出走したものの惨敗して故障してさっさと引退してしまったから

 

ただ 菊花賞マイネルデスポットが 有馬記念アメリカンボスが勝つのは何回やっても無理だったと思うし そういう意味では勝ち切る強さはあった

 

前年の年度代表馬ジャングルポケットだと知ったとき 釈然としない感情を覚えた GIを複数回勝っていた馬は他にもいたから

 

ただ そのころはジャパンカップの賞金が突き抜けて高かったような記憶があるし 日本ダービー馬なので 1年間走り続けていたのも含めて その年の競馬のシンボルとなるには十分だったのだろう

7/29新潟 藤原英厩舎が新馬ダブルゲット

先週 札幌の新馬戦では レーヴドカナロア・クラージュゲリエと 良血のクラブ馬が勝ち上がって この2頭を持ち上げても 甲斐はないように思えてくる

 

そこで日曜の新潟である 両方とも藤原英厩舎の馬が勝った 今年も 関西馬の草刈場になってしまうのか 新潟競馬よ

 

それはともかくとして  日曜新馬勝ちの藤原2騎 どちらも クラブ馬ではない ちなみに エポカドーロは クラブ馬だが ここでそんな周知の情報を 混ぜ込んで どうする

イカイキャロルとビックピクチャーの話だ

 

イカイキャロル

ロードカナロア産駒 母父スペシャルウィーク 母父がスペシャルウィークだと ほかのサンデー系BMSにはない ときめきを感じる なぜだろう

馬主のかたには大変失礼ながら 冠名が地味だし 正直 馬名は クラージュゲリエとか 洒落た馬名と比べたら パッとしない しかしながら 紛れもなく天下の藤原厩舎の馬であり もし 馬名の地味さで 不当に評価=単勝人気が落ちるのなら 手の内に入れたほうがいい馬だと感じるのである

この新馬でも 単勝が4倍近くついた

 

ビックピクチャー

ストレイトガールの半妹で ディープインパクト産駒 ロマン溢れる ハナ差圧勝だ

ただ 馬体重が400キロに満たない

それでもハナ差圧勝である

 

ストレイトガールについて

適性が 1200だったのか1600だったのか ハッキリしなかった ただ 勝ったスプリンターズステークスが あまりにも無味乾燥なレースだったので ヴィクトリアマイル2連覇の衝撃からして やはり本質的にマイラーだったのか

 

好走したレースよりも 単勝支持率50%で 岩田鞍上で 武豊スマートオリオンとともに 内に突っ込んで自滅した函館スプリントSの衝撃のほうが 記憶に残っている その二年半後 われわれはスプリントGIで 更なる衝撃を目にすることになるが その場にストレイトガールはおらず そのせいか あの函館SSの記憶が薄らいでいた頃の  前が壁  であった……

オークス 単枠指定・シスタートウショウ

 

bakhtin19880823.hatenablog.com

 

桜花賞では、イソノルーブルはもったいない競馬になってしまいました。

 

1991年オークス

で、オークスなわけなんですが、単枠指定になったのはシスタートウショウでした。もし、イソノルーブル桜花賞で圧勝していたら、イソノルーブル単枠指定になっていたのではないでしょうか。桜花賞を経由して、イソノルーブルシスタートウショウの立ち位置が逆になってしまいました。

 

単勝人気は、単枠指定シスタートウショウが支持率4割にせまる1番人気で、忘れな草賞を勝ったツインヴォイスが7.9倍、オークストライアル(現在のフローラステークス)も取りこぼしてイマイチ煮え切らないスカーレットブーケがそれでも9.5倍、イソノルーブルは12.1倍の4番人気に甘んじていました。

 

人気はシスタートウショウ一本被りに近い様相でしたが……

 

レース内容

今回のイソノルーブルにはもちろん蹄鉄がついていたはずです。ところでイソノルーブルは8枠20番でした。今回は20頭立てなので、外側にゲートがありません。ということは外からかぶされようがないということであって、イソノルーブルが逃げを打つにはむしろ好都合な枠番と馬番。

スタンド前の直線で一気に内に切れ込んで、今度こそハナを切るイソノルーブル

 

2番手はベルベットハニー。メジロロベルタ・イイデスパークが続き、フローラステークススカーレットブーケを下しているヤマニンマリーンが好位置をとったのですが、最終的に故障を発生し競走中止してしまいます。インの5,6番手にトキオアルテミス、その直後で内ラチ沿いで脚を溜めるはノーザンドライバー(6番人気)。

ノーザンドライバーの外にツインヴォイス、8番手ですが20頭立てなら好位といっていいでしょう。それをマークするようにスカーレットブーケがいて、スカーレットブーケの内に潜り込むようにヤマノカサブランカ(評価は上がらず10番人気)がいて、大体ここが中団でありまして、スカーレットブーケとヤマノカサブランカの後ろはごった返しているのですが、シスタートウショウがなんと後方から3番手。

 

3コーナー。今度は2番手がイイデスパークになって、ツインヴォイス、スカーレットブーケあたりがじわじわ動いていきます。この時ノーザンドライバーはインの5,6番手。シスタートウショウが画面にうつりません。

 

4コーナー入り口で、シスタートウショウがかなり外側を回って追い上げていきます。それでもまだ中団の後ろのほうで馬群の切れ目…

4コーナーのカーブでは、馬場の6分どころを回っているシスタートウショウ

 

現代競馬では、なかなか、馬場の真ん中から外を回って追い込む、という戦法は見られません。この時代だと、フレッシュボイスが安田記念で外ラチに近いところからニッポーテイオーを差し切っていたと思います(1987年)。それにしても角田晃一には、確信があったのでしょうか。どれだけ距離ロスをしてもシスタートウショウの能力なら差し切れる、という確信が…

 

直線入り口、ツインヴォイスが外の3番手、スカーレットブーケが外の4番手で、イソノルーブルにプレッシャーを与える。競輪の『押さえ先行』みたい…ですが、意味合いが全然違います。それはいいとして、残り400mでズラリ横に広がった馬群。

 

スカーレットブーケの手応えがよく、一瞬イソノルーブルを交わしているように観えるのですが、脚が一杯になったのか? タレて今度はツインヴォイスがイソノルーブルに襲いかかる。

ツインヴォイスとイソノルーブルの脚色はほとんど同じに見えても、1馬身前のイソノルーブルが非常にしぶとく、ツインヴォイスもイソノルーブルを交わせません。

そこに、究極の大外ぶん回し競馬のシスタートウショウが強襲、初手があんな位置取りだったので当然上がり最速だったんですが、イソノルーブルとほとんど同時にゴール。

 

結局シスタートウショウは1番人気を裏切る形になったわけですが、2着には来たので、単枠指定の務めは果たした、とはいえる。

ただ、角田晃一の乗り方はどうも賛否両論だったようで、もっとも賛否両論だったというソースは無いのですが、最近になってこのオークスのレース映像を観るたびに、「ああ、賛否両論だっただろうなあ、こういう乗り方は」と思ってしまう自分がいる。角田は当時二十歳のあんちゃんで、そういう立場だったから叩かれやすかったのかもわからん。

未だに、このオークスにおける角田の騎乗は、僕の中では、賛否どっちかの決着がついておりません。

 

91年オークスは『裸足の女神イソノルーブルの復活の逃走劇として語られるパターンが非常に多かった。僕はこれがステレオタイプだなあと思ったので、今回はシスタートウショウと二十歳のあんちゃんだった角田晃一に重きをおいて語ってみました。

 

みなさんは、このオークスでの角田晃一の騎乗を、どう思われるでしょうか?