ぼくが競馬を観始める前の競馬について書くという試み 〜90年代編〜 第4回
札幌3歳ステークスの次の3歳重賞は、新潟3歳ステークスと小倉3歳ステークスです。なお、当時の新潟は右回りでした。新潟3歳ステークスの距離も、今の1600mから400メートル短い1200mでした。
新潟3歳Sはビッグファイトが勝ちます。京成杯3歳ステークス(現・京王杯2歳ステークス)もビッグファイトが勝ちます。しかし朝日杯3歳ステークスであえなく外国産馬のリンドシェーバーに負けます。リンドシェーバーはこの時代の外国産馬なので、クラシックへの出走権がありません。そしてNHKマイルカップもありません。
小倉3歳ステークスは、テイエムリズムが8番人気で勝ちます。しかしこれが最後の勝鞍でした。
セントライト記念・神戸新聞社と同じ日に行われた函館3歳ステークスは、ミルフォードスルーが勝ちます。じつはこのレースはリンドシェーバーが1番人気だったのですが、半馬身差で負けています。
10月は3歳重賞がありませんでした。
11月。京成杯3歳ステークスは上で書いたようにビッグファイトが勝ちます。その前日にデイリー杯3歳ステークスがあって、ノーザンドライバーが勝ちます。函館でリンドシェーバーを倒したミルフォードスルーが惨敗し、同じ牝馬のノーザンドライバーが勝ちます。ちなみにこのデイリー杯にはイブキマイカグラも出ているのですが、3着でした。ついでにいうとテイエムリズムとスカーレットブーケも出ているのですが、馬券には絡んでいません。
スカーレットブーケ(札幌)、テイエムリズム(小倉)、ミルフォードスルー(函館)と、各地の3歳Sを勝った牝馬が3頭出ているのですが、みんな討ち死に。
12月にいきなり見慣れないレース名、「テレビ東京賞3歳牝馬ステークス」。これは現在のフェアリーステークスです。ブルーベイブリッジが勝ちますが早熟でこれが最後の勝利になります。ちなみに暮れの京都で「ラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス」というレースがありますが、これは翌年から牝馬の文字が抜けてラジオたんぱ杯3歳ステークスになり、距離がそれまでのマイル戦から2000mに伸びます(いちおう現在のホープフルステークスの前身ということになっています)。このレースはイソノルーブルがスカーレットブーケに勝ちます。なんとイソノルーブルは8番人気。ミルフォードスルーとテイエムリズムは掲示板も外します。
12月第2週に同日に朝日杯3歳ステークスと阪神3歳ステークスが行われます。阪神3歳ステークスのほうは最終回です。朝日杯は上に書いてある通り外国産馬のリンドシェーバーが優勝(しかもレコード勝ち)。そして阪神3歳Sはイブキマイカグラが優勝(実はこちらもレコード勝ち)。
ちなみに阪神3歳Sには牝馬のミルフォードスルーが果敢に挑戦して3着。最優秀3歳牝馬はデイリー杯で牡馬に勝ったことが評価されたのかノーザンドライバーが受賞。牡馬における朝日杯のような牝馬限定G1がない時代に最優秀3歳牝馬を選ぶのは難しそうですね。そのぶん「どの馬が選ばれたか」というのがマニアックで競馬オタクにとっては面白いのですが。